あの年
大阪には珍しく大型の台風が来ましたね
『今から行くよ』と彼
『危ないよ・・台風来てるし』と私
『大丈夫、俺には天使が付いているから平気さw』と彼
新幹線ホームで何時間も待ちました。私
不安な気持ちを抑え
１時間・・・・・２時間・・・・・
このまま永遠に時が止ってしまうのではないかと思いました。
新幹線が５時間遅れでホ-ムに着いた時は
あなたを探しましたね

あなた何事も無かったようにいつものはにかんだ笑顔で
『遅くなっちゃったね。天使ちゃん』と一言
時計を見れば既に午前１２時

あの日はじめて二人で夜を明かしましたね

あの日ホテルで二人で見た朝やけの空
いまでも覚えています。
何もかも輝いて美しかった・・・あの朝やけの空

彼、18歳
琴音15歳
二人が大人になった日の事でした。

台風の夜